8020運動とは、『80歳になっても自分の歯を20本以上保ちましょう』という取り組みです。20本以上自分の歯があれば、ほとんど全ての食べ物を噛み砕くことができ、おいしく食べられると言われています。
歯には、噛むこと以外にもたくさんの役割があります。
- 言葉を話してコミュニケーションをはかる
- 脳の働きを活発にする
- 癌や生活習慣病を防ぐ
- 肥満を防ぐ
- 体のバランスをとり転倒を防ぐ
- 味覚を保つ
- ストレスを解消する
- 胃腸の働きを促す など
このようにすばらしい歯を20本保つことができれば、生活を楽しく、豊かにすることができるのです。
既に自分の歯が20本を下回っている方は、失った歯に入れ歯を入れて残った歯を大切にしていけば、日常生活への支障を最小限に抑えることができます。
歯を大切にして、全身の健康寿命をのばしていきましょう。
できるだけ痛くない治療を目指します
『歯医者さんは注射が苦手で…』という方も多いのではないでしょうか。
でも心配はいりません。実は電動麻酔注射器を使えば痛みをほとんど感じることなく、麻酔注射をすることができます。コンピュータ制御で薬液を少量ずつ注入することにより、痛みの原因を最小限に抑えることが可能なのです。
麻酔以外の処置においても『自分だったらどうして欲しいか』を常に考え、できるだけ身体に優しく、痛みやリスクの少ない方法を選択するようにしていきます。
二次虫歯を知っていますか。
一度治療した詰物の下にできる虫歯を『二次虫歯』と言います。
虫歯治療の際にどんなにぴったりと詰物をくっつけても、歯と詰めものの形状変化率に差があるため、時間とともに隙間ができてしまうのです。そこへ虫歯菌が入り込み、気づかないうちに次の虫歯を作ってしまいます。詰物で内部がみえにくいため、気づいたときには虫歯が大きく広がっていることもあります。
つまり、一度治療した歯は再度虫歯になりやすいということなのです。どんなによい材料で詰物を作っても元の歯にはかないませんので、虫歯を作らないよう歯のお手入れをしっかりとしていきましょう。
定期健診を受けましょう
虫歯や歯周病はガンなどとは違い、しっかりと予防をすれば高い確率で防ぐことができます。歯が健康であれば老化や病気を防ぐことができ、生涯楽しく有意義な生活を送ることができます。健康な身体を保つためにも、定期的に歯科医院を受診しましょう。
歯周病とは?
初期段階ではあまり自覚症状がありませんが、年齢とともに悪化して、40歳以降急速に歯が失われていく原因となります。歯周病は虫歯と違って痛みがなく、気がついたときには症状がかなり進行していることが多い病気なので、特に注意が必要です。
歯周病では歯が抜ける、口臭がするなどの症状以外に、歯周病原因菌による全身疾患の合併症も引き起こされることが分かってきています。
歯周病原因菌による合併症
誤嚥性肺炎・心臓病・脳血管疾患・低体重児出産・骨粗鬆症などは歯周病菌との関連が指摘されています。特に歯周病菌が肺に誤って入ることで引き起こされる誤嚥性肺炎は、多くのお年寄りが知らないうちに命を落とす原因となっているため近年問題視されています。(誤嚥=食べ物や唾液が誤って気管に入ること)
また糖尿病だと歯周病になりやすい、歯周病だと糖尿病になりやすいという報告もあります。逆に言えば、歯周病を治せば糖尿病が改善することもあるのです。
歯周病原因菌の確認と治療
歯周病は菌による感染症なので、当院では位相差顕微鏡で菌の状態を確認しながら治療を進めていきます。自宅でのケアだけではなかなか改善しないため、歯科衛生士による機械的清掃(PMTC)や、歯周病菌の除菌を行う必要があります。
歯周病を防ぎ、1本でも多く自分の歯を残しましょう。